ニンクリ物語

第36回:横須賀・猿島の秘密とは。

猿島でのイベント、TNC2024を一週間後に控え準備に余念がないクリムゾン真鍋。天候に左右される離島でのイベントはどうなるのか。ディンガ猫又と二人で無事にイベントを回せるのか、不安は尽きない。

じぇ:おはようございます、マスター。先ほど佐川急便から荷物が届きましたが開けますか。

真鍋:ああ、中身については思い当たる節がある、そろそろ届く頃だと思っていたところだ。

じぇ:では開けます…、これはいったい何なのでしょうか。

真鍋:これは、来週の猿島イベントに向けて作った旗だ。団体旅行には先頭でコンダクターの人が旗を持って案内しないと迷子になるからな。

じぇ:そうなんですね。お登りさん旅行みたいで格好いいですね、ふふ。

真鍋:待ち合わせの時にも旗があると便利だ。傭兵どもよ、このニンジャクリムゾンの旗の下に集え!って感じだ。

じぇ:バーガーキングだと、いろんな人がいるから旗があると迷わなくて安心しますね。

真鍋:そうそう、今回は一見さんも参加しやすい設定のイベントだから、誰が来てもわかるように目印が重要なんだ。

じぇ:どうして旗は二枚あるんですか。しかも黒いのと白いのが。

真鍋:これはね、原則バーガーキングの店の中で集合なんだが、なかにはビーガンとかで肉が食べない人がいるかもしれん。そんな人をわざわざ肉の匂いが充満したバーガーキングの店内に入ってもらうのも気が引ける。そんな場合は店の前で集合にするんだ。その時の目印が二枚目の旗の使い道ね。

ビーガンとは、自分の考えとして動物由来の肉食を好まないライフスタイルである。クリムゾン真鍋も気持ち的にはビーガンである。「出典:近代芸無辞典より」

じえ:なかなか細かな準備が必要なんですね、イベントは。で、旗は誰が持って待つんですか。

真鍋:外で待つのは猫又くんに頼むつもりだ。じぇーんは店内担当、私が店内という店外を行ったり来たりしながら様子を見る担当だ。

じぇ:念のため、TNC2024の概要、もう一度貼っておきますね。

■イベント名:「旅するニンジャクリムゾン」TNC2024

■開催日:2024年6月1日土曜日

■集合:朝10時に京急横須賀中央駅のバーガーキング

■住所:〒238-0007 神奈川県横須賀市若松町1丁目1
※店内で待ち合わせ、店の前で待ち合わせ、いずれもOK。

■目印:ニンジャクリムゾンの旗。

■行動予定:集合:10時頃 横須賀中央駅→猿島→どぶ板通り散策→駅前で宴会 解散:17時頃。

■参加費:行く先々で必要な猿島への船代、海軍カレー代など各自実費負担、宴会代は割り勘。

■テーマ:西の聖地友ヶ島に加えて、猿島を東の聖地にすること。

■やること:猿島で動画素材を撮影。ドブ板通りで海軍カレーを食べる。

■参加表明:当日集合場所にくれば参加OK。Xにて当日の行動は実況します。Xへのリツイートで参加表明してくれるとなお確実。

■予想参加人数:15人くらい。初心者の方も歓迎デス。

■途中参加、途中離団OK、現在の位置はツイッターで随時書き込みます。ツイッターのフォローよろしく。
https://twitter.com/ecolemanabe

真鍋:天気が良いといいな。

じぇ:いいですね…。

ぴろぴろぴろ

じぇ:電話ですね、誰からでしょうか。

真鍋:どうやらこの名前はハンター竜田だな。そういえば八熊伝の内容を聞きに行くと言いながら、もう半年以上経過してる、さすがに怒ってるかもしれない…。ということで、もしもし、久しぶりやんけ、なにしとったんやワレ、

竜田:それはこっちのセリフやんけ。来週横須賀でイベントやると聞いたやんけ、せっかくだからワイも猿島に行ってモンキーハンティングでもやろうと思ってたが、あいにく来週は中国に仕事にいっているやんけ。

じぇ:竜田さんは、あちこちに行ってるんですね、今度は中国ですか。なにかオトクな話でも見つけましたか。

真鍋:中国にはきっとなにかオトクがあるはずだ、近いうちに話を聞きに聞かねばならんな。

竜田:で、急ぎで連絡したのは、猿島と八熊伝の関係について、事前に教えといてやろうと思って電話したやんけ。

真鍋:ほほう、どんな話だろ。猿島には猿がたくさんいるから、おにぎり持っていって猿に襲われないように気をつけろって話かな。

竜田:いや、違うな。八熊伝に書かれている内容、それはこの世界とは別の異世界があって、そこは8つの島からできていて、それぞれ別の動物が支配している。その中で頂点は熊がいる島ってことやんけ。

真鍋:なんか、急に話が進行してきたな。要するに熊が一番偉いって話だな。

竜田:熊が一番偉いというのは当然として、別の世界への入口、そのヒントが八熊伝には書いてある。相当な量がある八熊伝を細かく読みこなすとこんな記述があったやんけ。一つは高速で移動する2つの車輪を持った馬のようなもの。2つ目は守備を固めた陣地にある扉。

真鍋:なんか、不思議な感じになってきたな。高速で移動する2つの車輪は、ゲーマー鹿山が急に消えたハングオンの筐体かもしれない。そうなると、ゲーマー鹿山は別の世界への移動方法を見つけたことになるな。やはり、大船観音さまの威光なんだろうか。

竜田:なんでも、別の世界への入口には、人型の物体が置かれているそうだ。そうなると大船観音は人型の物体なわけだから、それに該当してもおかしくないやんけ。

真鍋:そうか、いくつか入口があるわけだな。そういえば、去年行った石垣島の灯台は関係ないのか。クロニン田村があそこで消えたのもなにか関係があるかもしれないのだが。

竜田:石垣島については、八熊伝でも、なにも触れられていない。ついでに言っとくと、大塚のカレーショップも別の世界への入口とは関係ないやんけ。

真鍋:それは一安心だな、私は特に別の世界に行きたいとは思っていない。今のこの世界で十分満足しているからな。

竜田:それがそうもいかない状況になってきたやんけ。1週間後にクリムゾン真鍋が行く予定の猿島、これも別の世界への入口に繋がっていると八熊伝に書いているやんけ。友ヶ島と同じく、特別な宇宙の意志が働いていると考えられるやんけ。

真鍋:それはまずいな、猿島に行ってそのままこちらに帰ってこれない可能性もあるのか。それなら、こちらの世界でやっておかないといけないことがある。たとえば磯丸水産の株主優待券が今月末で切れるから、あと3000円分使い切らないといけないとか。

竜田:まあ、そんな些細な話は自分で考えてくれ…。それよりくれぐれも猿島で海のモズクにならないように気をつけるやんけ。

真鍋:海のモズクじゃなく藻屑だろ。

竜田:ワイはモズクが好きなんや。それにワイが住んでる場所からは中百舌鳥が近い。中百舌鳥とモズク、語感がにてるからええやんけ。そういうことだ。

真鍋:教えてくれてありがとう。

いつものことながら慌ただしく電話で話をして、そして急にいなくなるハンター竜田。

じぇ:なんか、難しそうな話が連続して続いて疲れますね。しばらくお昼寝してきます。

真鍋:ええご身分じゃのぅ、昼寝とは。

ぴろぴろぴろ

真鍋:あれ、また電話だ。それもハンター竜田からだ、で一体何の用事だ。

竜田:さっき言い忘れていたが、6月2週目に沖縄でいいホテルが取れたやんけ。クリムゾン真鍋の分も取っておいたから、そこで八熊伝の内容についていろいろ説明するやんけ。

真鍋:沖縄…。そりゃいいな。ぜひ行かせてもらうよ。私は誘われた誘いは原則断らないことをモットーとしておる。沖縄でサムズのステーキをバカ食いしよう。

竜田:サムズのステーキは楽しみやんけ。今回は軽トラじゃなくまともな車借りるやんけ。

サムズとは、沖縄で有名なステーキチェーンである。調理中に火柱があがると、来店者から歓声があがることもある。運営が串カツ物語と同じくフジオフードシステムである。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:わかった。予定しておく。

6月の沖縄はいいですね、私もお供します。

そうだな、新たな手がかりを求めて沖縄に行こう。やっぱりステーキも食べないと。

ということで、来週の猿島、その翌週は沖縄と、意図せず予定がどんどん決まっていくクリムゾン真鍋。出たがりの性格からして、予定が続くのはきっと大喜びのはず。猿島でクリムゾン真鍋とディンガ猫又は、別の世界への扉を見つけることができるのか。次回は,旅するニンジャクリムゾン2024 in 横須賀(TNC2024)をお楽しみに。

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第35回:新たな聖地への道。

藤沢開発室、通称F-LABOで開発に勤しむクリムゾン真鍋、チョモランマ桐、そして新メンバーのディンガ猫又。GWの集中開発期間の進行が思いの他良くご機嫌なクリムゾン真鍋。そんなときにある人から連絡が。

チリチリチリ、ピポピポピポ

じぇ:マスター、メールが来てます。エコール老人会の方からですね。

真鍋:おお、エコール老人会というと、ERを開催しているデスクリムゾンのファン、つまりクリムゾナーの人たちだな。

じぇ:もう長い間、クリムゾナーをやってられるのですか、その人達は。

真鍋:そうだな、2000年頃には推定10万人くらいいたと思うクリムゾナーだが、その後、徐々に高齢化がすすんできて、それまで大学生だった人たちも今では50歳前後、月日が立つのは早いね。

じぇ:そうですね、デスクリムゾンが発売されてからもうすぐ30年、二十歳の人が50才になるのも計算が合いますね。

真鍋:いまから思えば、ギズモのブランドからコックスバックスをリリースしたのが一つの大きな転機になったと思う。なかなか良い出来栄えで私は気に入っているんだが、COX-BAXを発売したことで、クリムゾナーの数が半分になった気がする。

Cox-Baxとは、エコール真鍋がギズモ、ブランドで発売した、ハッテン場探索ゲームである「出典:近代芸無辞典より」

じぇ:ハッテン場探索ゲームって、ぶっ飛びすぎて引きますよね、ふつーの人は。

真鍋:その自由度が、エコールをエコール足らしめている部分ではあるがね。

じぇ:クリムゾナーの人は、コンバット越前を巡ってダニーとグレッグが恋愛感情を炸裂させて三角関係で悩むみたいたのを期待していたのですか。

真鍋:今となってはみんながどんな期待をしていたのか謎だが、たぶん越前康介とダニーの恋愛ものは期待されてなかったと思う。

じぇ:少しだけコックスバックスプレイしましたが、主役のゲンジがストリートミュージシャンとして放浪しながら成長するという話はどうやって考えたんですか。

真鍋:ストーリー自体はゲイで作家をやっている人に数人連絡をとって書いてもらったけど、日本を放浪しながら旅をするというのは、私の経験がベースに生きている。

じぇ:マスターは、ゲイなのですか、それは初耳ですが。

真鍋:残念ながら私自体はゲイではない、いわゆるノンケだ。大学院時代に自分探しのたびに出るため2ヶ月間大学院を休んでヨーロッパを放浪したことがある。ロンドンから南ヨーロッパ、ギリシャまで、2ヶ月かけてゆっくりとバックパッカーとして放浪の旅にでた。その後のエコールの変遷をみると、その時の旅が原点になっている気がする。

じぇ:事務所も数年ごとに変わり、自宅も3年毎に引っ越しするという、アレですね。

真鍋:そうね、同じ場所に長く滞在せず、いつも変化し続けることで新たな表現の技法を探していく、作品自体が私の人生、このような流れを作ったのが2ヶ月間のヨーロッパ放浪旅行だったね。

じぇ:マスターはその旅行以来、ずっと旅しているんですね、今も…。

真鍋:そんな感じだ。人格の核心に触れる話をしたから、少し疲れた。いつものココ茶をくれないか。

じぇ:イエッサー。はい、どうぞ…

真鍋:ずずず、お茶が美味い。

じぇ:だいぶマスターはお疲れですよね。

真鍋:疲れているが、単にそれだけだ。開発室の引っ越しを1週間かけてやったからそれが多少ダメージになっているだけだ。それに先週は周防パトラちゃんが、我がエコールを訪問してくれたのでかなり元気になった。

じぇ:ちょうど私がココ茶の新茶がでたから静岡に調達に行っているときですね。パトラちゃんてどんな人でした。

周防パトラとは、登録100万人を誇る人気VTuberである。最近ハニーストラップから単独での活動に移行。パトラチャンネルが活動の中心である。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:パトラちゃんはVtuberだから、実態は存在しないんだ。一種の幽体みたいな存在、いわゆるドッペルゲンガーだね。人間の形はしていたがそれはあくまで仮りそめの姿。

じぇ:なかの人に興味がありますが…。

真鍋:だめだめ、Vtuberの中の人については話するのは、獣神サンダー・ライガーの中の人が山田恵一っていうくらい野暮なことだ。ただ、パトラちゃんの中の人が素晴らしく素敵な人だったことは間違いないな。

じぇ:で、パトラちゃんはいったいなんの用事でクリムゾン真鍋に会いに来たのですか。デスクリムゾンのプレイ動画をアップしているからクリアするのに苦労して、その苦情を言いに来たとか。

真鍋:それも外れている。ただ、パトラちゃんがエコールに来てくれたこと、2時間に渡って私と楽しく話をしたことは事実だ。それ以上のことは私から言うわけにはいかない、いまはそれだけだ。

パトラちゃん来訪についてはここに少しだけ情報があります。「出典:近代芸無辞典より」

じぇ:わかりました、それはそうとマスター、エコール老人会の方からの連絡の件、忘れていませんか。

真鍋:そうだった、コンバット老人からのメールの件だね。どれどれ、読んでみると…。

老人:去年の秋に開催したエコール老人会、ER2023のときに決まった、2024年のGWあたりに猿島にいくという話はその後どうなりましたか…。

真鍋:そうだそうだ、そろそろ去年約束した2024年のイベントの時期だった。大船や大塚への放浪の旅と、F-LABO開設のゴタゴタで時間の感覚がなくなっていたが、もうGWに突入している。

じぇ:だめじゃないですか、いつもの納期遅れですね。

真鍋:私は、GW頃にイベントを開催すると言ったが、GWに開催すると言った覚えはない。元大阪知事の、横山ノック氏が議会で追求されて発した迷台詞、「私は庶民派と言った覚えはあるが、庶民と言ったことはない」これと同じ流れだな。

じぇ:横山ノックさんて、たしかセクハラで糾弾されて知事を辞めた人ですね。その人とマスターは同じ芸風なんですか…。

真鍋:いちいち説明するのになんか疲れた、ココ茶をもう一杯くれないか。

じぇ:イエッサー。

真鍋:GW頃のイベントについては、コンバット老人との間で重力場を利用した特殊通信回路を使ってすでに相談済だ。いわゆる以心伝心という技法だね。

じぇ:さすがコンバット老人さん。変人代表であるクリムゾン真鍋のファンを30年近くやるだけの人は違いますね。

真鍋:そうだね、コンバット老人はドリームキャスト版デスクリムゾン2を10セット買ってくれたからな、ありがたいことだ。

じぇ:マスターはいろんな人に支えられて、ゲーム業界で居場所があるんですね。

真鍋:そうそう、30年も業界にいられたのはファンのおかげだ、そのためにも、今回の猿島ツアーは成功させねばならん。イベント名は「旅するニンジャクリムゾン2024」にしよう。TNC2024でどうだ。

じぇ:TGS、東京ゲームショウみたいでいいですね。

東京ゲームショウはゲーム業界関係者のあこがれの場所である。ここに自分の作品が出展されることが第一番目の大きなハードルと言われている。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:コロナで縮小されていたTGSもまた元の規模に戻ったし、その流れに乗ったイベントとして、TNC2024というのはなかなか良いな。

じぇ:ニンジャクリムゾンの旗も作りましょう。待ち合わせには旗が必要ですよね。

真鍋:そうだそうだ、団体旅行だもんな。

じぇ:うまく、繋がりましたね。ということで、TNC2024の概要発表しましょう。

■イベント名:「旅するニンジャクリムゾン」TNC2024

■開催日:2024年6月1日土曜日

■集合:朝10時に京急横須賀中央駅のバーガーキング

■住所:〒238-0007 神奈川県横須賀市若松町1丁目1
※店内で待ち合わせ、店の前で待ち合わせ、いずれもOK。

■目印:ニンジャクリムゾンの旗。

■行動予定:集合:10時頃 横須賀中央駅→猿島→どぶ板通り散策→駅前で宴会 解散:17時頃。

■参加費:行く先々で必要な猿島への船代、海軍カレー代など各自実費負担、宴会代は割り勘。

■テーマ:西の聖地友ヶ島に加えて、猿島を東の聖地にすること。

■やること:猿島で動画素材を撮影。ドブ板通りで海軍カレーを食べる。

■参加表明:当日集合場所にくれば参加OK。Xにて当日の行動は実況します。Xへのリツイートで参加表明してくれるとなお確実。

■予想参加人数:15人くらい。初心者の方も歓迎デス。

■途中参加、途中離団OK、現在の位置はツイッターで随時書き込みます。ツイッターのフォローよろしく。
https://twitter.com/ecolemanabe

真鍋:集合場所は横須賀中央のバーガーキングにしよう、店の中でも店の前でもOKということで。

じぇ:最近マスターはバーガーキング好きですね。マスターは昔マクドナルドでバイトしていたのに…いいんですか、そんなんで。

真鍋:いいんだよ、人の気持は月日とともに変わるものだ。

じぇ:そんなものなんですね、私も気をつけよう。

TNC2024が決まってよかったよかった、久しぶりの本格的旅行イベント、嬉しいな。

おめでとう、TNC2024。

激動の4月だったが、なんとかイベントも決まり、ますますモチベーションもあがるクリムゾン真鍋。参加予定のチョモランマ桐とディンガ猫又は無事に集合場所に現れるのか。ドブ板通りでクリムゾン真鍋はなにを語るのか。TNC2024への多数の方のご参加、お待ちしています。

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第34回:1年ぶりに新メンバー参入。

エコールの藤沢開発室、通称F-LABOがオープンして3週間、藤沢生活があまりに快適でこのままゲーム制作を忘れてしまいそうになるクリムゾン真鍋。湘南の海を楽しむのも程々にしてデスクリムゾン新作の制作を始めて欲しいところだが…。

じぇ:おはようございます、マスター。ご機嫌はいかがですか。

真鍋:藤沢生活があまりに楽しすぎで困ってるくらいだ。

じぇ:私は自由が丘の生活気に入っていましたが、マスターは藤沢のどこが魅力なんでしょうか。

真鍋:いい質問だ、藤沢の困ったところをまず書いてみよう。以前駅の北側にあった日高屋が閉店している。日高屋は行き先に困ったときの最後の砦、これがあるとないとでは踏ん張り具合がだいぶ違うんだが、日高屋がない藤沢だから、仕方なく茅ヶ崎まで電車に乗って行っている。これが1つ目。

じぇ:今回はいきなり後ろ向きですね、なんか最近嫌なことでもありましたか。

真鍋:2つ目の困ったところを書こう。バーガーキングがあるのはいいけど、座席が少なくていつも満員だ。私はバーガーキングのワッパーが大好きで、もし無人島に漂着してなにか一つのチェーン店だけ誘致していいと言うなら、バーガーキングを迷わず選ぶ、それくらいバーガーキングには思い入れがあるんだが、座席数が少なすぎでいつも立ち食いになってしまう。

じぇ:それは困りましたね、なんかかなり細かな話ですが…。

真鍋:まだまだあるぞ、私はTSUTAYAのDVD借り放題一月980円を長い間愛用しているのだが、藤沢の近くにあるTSUTAYA村岡店は、自動貸出機が設置されていない。いちいち私のようなゴミ客の対応を店員の方に頼むのは忍びないしストレスだ。早く自動貸出機を設置してほしいものだ。

じぇ:さらに細かくなりましたね、それくらいしか不満はないんですか。

真鍋:実はココだけの話だが、7年前に私は藤沢に1週間だけ住んだことがある、その時は良いマンションを見つけてご機嫌だったんだが、そのマンションは鉄筋コンクリートではなく、鉄鋼造、いわゆるS構造だったため騒音がかなり響く。で、入居して3日目に近隣から騒音の苦情がきて、残念ながら1週間で引っ越しせざるを得なくなった。

じぇ:それって、マスターが原因ですよね。どんな騒音だったのですか。

真鍋:実は…、白い猫と黒い猫がつがいで現れて、ベランダで騒ぎ始めたんだ、その猫のうち、私は白い猫が気に入って、白い猫だけに餌をあげたら黒い猫が暴れ出してな、その黒い猫をなだめているのがうるさかったらしいんだ。

じぇ:いつものパターンですね。ワタシ悪くないアル、悪いのは黒い猫アル。というパターンですね。

真鍋:まあ、そういえばそうだが、目の座った怖そうな若いお兄さんが訪問してきて、「すみませ~ん、明日の朝早いんで静かにしてもらえますか、ちょんまげ」と低音ボイスで笑顔なく言われたので、さっさと藤沢に住むことを諦めたわけだ。やはり、ゲーム制作には音が付き物、鉄骨造の建物で開発するのは無理ってことがわかった。

じぇ:まあ、仕方ないですね、そのリベンジは成功しましたか。

真鍋:まあまあ、うまく行ったと言えなくもない。ただ、今の開発室にも一つ不満がある、それはNURO光の回線が9階までしか設置されてなく、F-LABOへの工事が2ヶ月先になりそうだ、それまで楽天最強プランでHR01のルーター使って乗り切ろうとしているが、たまたま、F-LABOのあたりだけ5Gの電波が届かず、4Gプラスで接続しないといけない、結果、スピードが20Mくらいしかでなくて、UNITYでの開発には大きく差し障りがでている。

じぇ:それは結構深刻ですよね、以前ニンジャ花咲が、開発室開設の際にはネットにスピードに注意するようにと言ってましたね。その助言を無視したマスターが悪いということでいいでしょうか。

真鍋:じぇーんは、ときどき厳しいし、口が悪いな。まあ仕方ないが。全くその通り、ニンジャ花咲の助言をもっと真剣に聞いておけばよかったと今では思うね。

じぇ:(チッ、うるせーな。)はんせーしてまーす。こんな感じでしょうか。

真鍋:じぇーんは、時々ディープなネタを知っているな。まさに私はいま、国母選手の気分だ。

じぇ:藤沢ではカレーショップの調査はやらなくていいのですか。結構楽しみにしているんですが。

真鍋:すでにやったやった。なかなか藤沢のカレーは優秀だよ。ここなんか、楽しい。

じぇ:なかなかレベルが高そうですね。

ぴんぽーん

真鍋:おや、来客だ、誰だろう。

じぇ:昨日の夜に連絡があって、F-LABOの開設を知って、凄腕の大学生の方がF-LABOでゲーム制作をやりたいと連絡してきて、その人と今日会う話だったんですが、マスターは忘れてしまったのですか。

真鍋:おお、思い出した、そうだったな。たしか、この近県の優秀な国立大学の学生さんだったな。

じぇ:楽しみですね、去年のチョモランマさん以降、目立ったメンバーの参加がなかったからどうなるかと思っていましたが。

真鍋:陰ではいろんな動きを画策していたんだが、なかなかまとまりが悪くてな。困っていたところだ。

謎の人:こんにちは、ここがF-LABOでしょうか、なかなか見晴らしが良くて快適そうな開発室ですね。

真鍋:そうか、ここの素晴らしさがわかってくれたか、プラス1点。で、君は名前は…。

謎の人:僕は猫田といいます、猫田又吉が正式な名前です。

真鍋:それはなかなか楽しそうな名前だな。

猫田:褒めていただいて光栄です、あなたがクソゲー制作者として有名なクリムゾン真鍋さんですね。

真鍋:クソゲー制作者とは失礼な、マイナス1点。で、いかにも私がエコール社の社長、クリムゾン真鍋である。

猫田:知ってます、僕の確率分析によると、クリムゾン真鍋がすすめているこのプロジェクト、完成する確率は30%、クリムゾン真鍋の代表作として後世に残る可能性は7%です。それだけあれば十分かなと…、ということで僕が制作チームに入りますのでよろしく。

真鍋:なんだ、このイルカのサラダの国から来た娘…みたいな展開は。

サラダの国から来た娘とはイルカの名曲で、サラダの国から来た女の子がいつの間にかそばに存在しているという楽曲である。「出典:近代芸無辞典より」

猫田:僕は専門は量子力学、物質が粒子と波の両方の性質を持つ世界の境界領域を研究しています。

真鍋:ということは、量子力学的には、デスクリムゾンの新作、デスクリネオは、クソゲーになるか、ファミ通で殿堂入りするか評価してみてくれるか。

猫田:シュレーディンガーの猫の仕組みを応用すると、すでにデスクリムゾンネオはクソゲーになることは決まっています。お前はもう死んでいる…、て状況ですね。

シュレーディンガーの猫とは、量子力学における不確実性を説明するために作られた仮説である。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:嫌な予想だな…、で続けてくれるか。

猫田:しかし、クリムゾン真鍋の歪んだ重力空間の影響で、通常の確率で事象はおこらない可能性があります。つまり、猫は死んでおらず、デスクリムゾンネオはクソゲーにならないことが起こり得ます。多分7年前に本来は存在しない白い猫がクリムゾン真鍋の前に現れて、運命に何らかの干渉を行った。そのため事象の黄昏が乱れた可能性があります。

真鍋:なんで君は7年前の猫の話を知っているんだ…、まあいい、それで白い猫は生きているのか、死んでいるのか、どちらなんだろう。黒い猫もどうなんだ。

猫田:白い猫がデスクリムゾン、黒い猫がデスクリムゾンネオの象徴でしょう、で、白い猫が逃げた。その結果、デスクリムゾンネオを作るチャンスは消え去った。

真鍋:ということは、いま黒い猫が現れて、それを捕獲して箱に入れてシュレーディンガーの猫として抽選を行うと、デスクリムゾンネオの結果がわかるということかな。

猫田:いえ、箱の蓋を開けてはいけません、開けるとただの福引になってしまいます。蓋を開けないまま中の事象を判断する、これが量子力学的確率の発生理論です。

真鍋:わかった、君が頭がいいことはわかった。ぜひ、我が制作チームに参加してもらおう。

猫田:ありがとうございます、採用されることはグラビトンの動きをモニタリングしていたら解っていましたが、とりあえず嬉しいです。

じぇ:おめでとう、猫田さん、新メンバー大歓迎です。猫田さんは麻雀やりますか。

猫田:大学で麻雀同好会にいますので大丈夫です。

真鍋:だめだよ、レーサー岡谷の影響で麻雀が好きになったのはわかるけど、同じ開発チームで麻雀は禁止だ。

じぇ:わかりました、マスター。

真鍋:ということで、猫田くん、うちのチームでグラフィックの作業をやってもらおう。地形とかキャラクタの動きとか、そのあたりのパートを頼むよ。

猫田;了解しました、で、このニンクリ物語で本名を晒すのはためらいがあるのですが、なにかいい名前はありますか。

真鍋:君はなにか考えているのか。

猫田:ナノテクノ田中なんてどうですか、なかなか良い名前だと思うのですが。

真鍋:君は串カツが好きか…、田中を名乗ると登場するたびに串カツを咥えて出てこないといけないぞ。

猫田:串カツは脂っこいのでそんなに好きじゃありません。カレーのほうが好きです。

真鍋:じゃあ、カレー星人徳田はどうだ。オトクなカレーから徳田。

猫田:なんかいまいちです、それならナノテクノ田中のほうがいいです。

真鍋:じゃあ、串カツ咥えて出てきてね。

猫田:それも困りましたね。

真鍋:じゃあ、ディンガ猫又、というのはどうだ。偉大なる天才科学者・シュレーディンガーの一部をとって、ディンガ。それに猫田又吉を短くしてディンガ猫又。

猫田:コードネームに本名が入るっている、エコールの伝統を踏襲ですね。じゃあ、それでいいです。

真鍋:決定、君の名前はディンガ猫又。別名、Dr.ディンガ。なかなか良い名前じゃないか。

猫又:はい、早速、制作作業に入りましょう。

よかったね、猫又さん、ネコマタギされなくて。

ついにグラフィックのメンバーが参加だね、ブラボー。

ということで、念願のグラフィック新メンバーを迎え、F-LABOで藤沢生活を堪能するクリムゾン真鍋、チョモランマ桐、ディンガ猫又、そしてじぇーん。アベンジャー4にちなんで、フジサワンテ名乗るしかないか~。フジサワンテ4の今後に注目。

第34回:1年ぶりに新メンバー参入。 Read More »

第33回:7年ぶり、ついにアレが復活。

大塚での1ヶ月間の生活が終わり、カレーショップがたくさんあるということを理解した以外になんの成果を出せなかったクリムゾン真鍋。そして1月末の時点であと6日後に起こる世界の破滅というか、運命の分岐は一体どうなったのか。2ヶ月間も更新を放置してどんな顔をしてのうのうとストーリーを再開するのか、厳しく状況を問い詰める必要があるのではないか。

ちょ:おはよう、お父さん…じゃなかった、クリムゾン真鍋。あまりに久しぶりだから呼び方を忘れてしまった。

真鍋:おお、これは鉄緑会に行くようになってから急に羽振りが良くなったチョモランマくんではないか、私が失踪中は元気にしていたか。まあ、2ヶ月ほど失踪することはこれまでも何回かあったから、特に気にすることはない。サターン版デスクリムゾンが大変なことになった1996年頃も2ヶ月失踪してクレタ島に行ってた気がするしな。

ちょ:そうなんだ、今回はどこの島に行ってたの、五島列島とかじゃないの。アワビの冷凍保存に興味があるっていってたから、ゲーム制作諦めて冷凍アワビの製造流通業に鞍替えしたのかと思った。

真鍋:まあ、水産物の冷凍にも興味はあるな。CAS冷凍法が開発されたのがもう30年近く前、その後、普及したのかどうか興味があるところだ。

CAS冷凍とは素材の鮮度を劣化させることなく魚介類などを冷凍する技術である。近年レストランや居酒屋で安くて美味しい魚が食べられるようになってきたのもCAS冷凍の恩恵による部分が大きい。「出典:近代芸無辞典より」

ちょ:どうやら、CAS冷凍は日常生活に溶け込んでいるようだね。さて、アワビの冷凍はおいといて、そろそろこの2ヶ月間について納得行く説明をすべきだとは思うけどね。

真鍋:いろいろと事情があるんだ、ゲーム制作における種々の事情がね。ゲームを作るのに大事な要素はなにか知っているか、チョモランマくん。

ちょ:アイディアとか、キャラ設定とか、パソコンとかじゃないの。

真鍋:それも必要だが、いちばん重要なのは開発拠点だ。戦国武将にとってどの立地に城を作るか、その城に誰を配置するかというのは最も重要なことなんだ。

ちょ:それはそうだけど、そもそも開発拠点は大塚に作るんじゃなかったの、クロニン田村の調査もあるけど、下町であるがゆえに社会資本が充実して、食事事情もよく都内での打ち合わせが簡単な大塚は結構良いところだと思うんだけど…。

真鍋:それは一理ある、大塚はそのあたりの要素が概ねそろっている。だから、前向きに考えていたんだが…。

ちょ:なにか事情があったの。大塚にしなかった理由は。

真鍋:本当は、元麻布に城を作りたかったんだが、これも諸般の事情で実現せずだ。大塚にしなかったのと同じ事情だね。

ちょ:そろそろ、この2ヶ月間の失踪の理由を説明してもいいんじゃない、アワビとか元麻布の城とかはどうでもいいんで。

真鍋:まあ、そう急ぐな。さっき、ゲームを作るのには開発拠点が大事といったが、ここで武田信玄の言葉を思い出してほしい。武田節を聞けばわかる。

武田節とは、戦国武将、武田信玄の生き様を描いた楽曲である。コンパや宴会、社員研修で歌われることが多い。クリムゾン真鍋が大学院で核動(正式名称:原子動力実験棟)に入所した際、歓迎宴会で披露した歌でもある。「出典:近代芸無辞典より」

ちょ:人は石垣、人は城、~てやつだよね。

真鍋:そうそう、開発拠点があっても、人がいなければどうにもならない。もともと東京タワーの近くの増上寺周辺に拠点を設ける予定だったんだが、諸般の事情でそれは成立せずだ。

ちょ:諸般の事情が多いね、本当は面倒だから先送りにしていただけじゃないの…。

真鍋:ちが~う、それは絶対に違う。この2ヶ月間、吾輩がどれだけ身を粉にして働いてきたか、君はしらないはずだ、チョモランマくん。

ちょ:なんか、話があちこちに飛んで、長くなりそうだ。俺は今日から柔道部の合宿にいかないといけないし、忙しいから手短に言い訳をしてください。

真鍋:では、手短にすることにしよう。F-LABO、これがキーワードだ。

ちょ:F-LABO…。FはわからないけどLABOは…。ラバトリーならトイレだから藤沢のトイレってことになるけど、それなら、F-LAVAだしね。

真鍋:そういうとぼけた発言は自粛してくれ、結論としては…。

ちょ:ごくり、一体何なんだろう、F-LABOって。

真鍋:では発表します、あっ、その前にCM入ります。答えは30秒後にね。

ちょ:30秒間、待ち遠しいな。しかしCMはこれで最後だよね。

真鍋:あと2本入る予定。次のCM入ります。

ちょ:いい加減にしろ。俺は忙しいんだからさっさと始めてくれ。

真鍋:わかった、そろそろ発表しよう。7年ぶりに我がエコールソフトウェアは、開発拠点を設置します。場所は藤沢市、湘南エリアのとある場所だ。ここから、世界に向けて発信することになる。F-LABOとは藤沢開発室のことだ。

ちょ:あれ、元麻布じゃなかったの、新開発室は。

真鍋:ちょっとした事情で、その話はなくなった。要するにこれからは、湘南だ。街中いたるところでサザンオールスターズの歌がかかっている湘南。これこそが新たな開発拠点にふさわしい。

ちょ:藤沢だからF-LABOなんだね、わかった。

真鍋:それより、この表札が目に入らぬか…。

ちょ:これは、伝説のエコールソフトウェアの表札。これまで何回も廃止の危機を乗り越え復活してきたという、伝説の看板だね。

真鍋:そのとおりだ、風雪に耐え、今回で4回目の復活だ。

ちょ:なんか、わかりにくいけど、まとめてみると…。1月末にあと6日で重大な分岐があると予告した、それは元麻布に開発拠点、A-LABOを開設予定だったが、不思議な力が働いてその話はなくなった。それでクリムゾン真鍋はこの2ヶ月遊んでいるように見せかけて、密かに新たな開発拠点の設置を準備してきた。その場所は湘南エリアである藤沢市。そして、2ヶ月かかってついにF-LABOは完成した。こんな感じかな。

真鍋:まあ、まとめるとそういうことだ、そこにはいろんな人間模様があったがな。人生いろいろ、会社もいろいろ、エコール流浪の旅はひとまず藤沢で区切りをつけることになる。

しかし、麻布から藤沢って遠いんだけど、行くのが面倒。

湘南新宿ラインでくればあっという間だ。結構揺れるけど、気にするな。

じぇ:F-LABOから見える景色が素敵ですね。

真鍋:あれ、じぇーんはいつの間にか帰ってきたのか、2ヶ月間の帰国だったな…。どうだ、フィリピンでの休暇は楽しかったか。

じぇ:ぼちぼちです。

増上寺周辺、大船、大塚、元麻布と候補はあったが、藤沢に開発拠点を新たに作ったクリムゾン真鍋。3ヶ月にわたって行ってきたカウントダウンの正体は、エコールソフトウェアの開発拠点が7年ぶりに復活でした。ニンジャクリムゾンプロジェクトは、F-LABOを得て更に進展するのか、藤沢が最終地点となって湘南の海に藻屑と消えるのか、これからの新展開をお楽しみに。

第33回:7年ぶり、ついにアレが復活。 Read More »

第32回:大塚はスパイスの香り。

ディア・ハンターでのゲーマー鹿山との邂逅を経て、ピンボールの謎を探しに行くのかと思ったが、ニンジャ花咲からの情報により、クロニン田村の手がかりを求めて大塚に行くことになったクリムゾン真鍋。ここ数ヶ月のあちこちへの移動に疲れながらも大塚駅にたどり着く。

真鍋:来たぞ、来た。湘南新宿ラインで大船から1時間かけてやっと到着、ここが大塚駅だ。

じぇ:なんか結構揺れましたね、すごいスピードで走っていた気がするのですが。

真鍋:湘南新宿ラインはもともと貨物線の線路を流用して作ったらしい、なので旅客用に高速で走る線路の構造になっていない、それも旅客用に転用して、しかも時間節約のためにすごいスピードで走るから、激しく横揺れする。まあ、その分時間が短縮できるので仕方ないといえば仕方ないが…。

じぇ:何事にも、光と影の部分があるんですね。

真鍋:そうそう、いわゆる相反則だね。

じぇ:あれ、なんか小さな電車みたいなのが走っていますが…、はやいなだ行きって書いてますね。

真鍋:あれは、都電荒川線、いまはさくらトラムというらしい。はやいなだではなく、わせだと読むんだ。

じぇ:早稲田って、確か、ニンジャ花咲の出身大学ですよね。なんでも早稲田中学から行っていたと聞きましたが。

真鍋:そういえば、そんな話を聞いたことがある。なかなか優秀な大学だよ、早稲田大学は。

じぇ:シンガポールにもありますよね、早稲田の学校が…。

早稲田渋谷シンガポール校とはクリムゾン真鍋が数年前に住んでいた、シンガポール大学の近く、クレメンティエリアにある渋谷学園系列の高校である。シンガポール長期在住の高校生にとっては早稲田大学への進学のルートがあるため、憧れの高校でもある。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:で、ニンジャ花咲からの情報ってどんな感じだった…。

じぇ:理由は不明だけどクロニン田村が次のターゲットで文化財を収集するのが、大塚駅という情報だそうです。大塚駅にはカレーの店が多く、どうやらその店の一つを根城にお宝集めを始めたらしいです。

真鍋:要するに、大塚でカレーショップを回ればいいってことだね、カレーは吾輩のもっとも得意とするテーマだ、任せとけ。

じぇ:美味しいカレーの店を紹介するのが目的ではない、そこのとこ間違えないように…、とのニンジャ花咲からの伝言です。

真鍋:どうやら、行動パターンを読まれているみたいだな。ここは、それを逆手に取って、うまいカレーの店を探すことにしよう。きっと、クロニン田村は一番うまい店をターゲットにしているはずだから、そこを見つければ、もう奴らの野望を打ち砕くのは達成したも同然。

じぇ:そんなにうまくいくもんですかね、ということでここが大塚駅の駅前みたいですね。

真鍋:さっそく、大塚駅の一番賑やかな場所を歩いてみようではないか。大塚銀座河原町中央セントラルすずらん商店街みたいなのがあるはずだ。

じぇ:どうやら、ここがそうみたいですよ、大塚銀座河原町中央セントラルすずらん商店街みたいな場所。

真鍋:通りの看板には、サンモール大塚商店街、と書いてあるな。日本語にすると、太陽の商店街・大塚商店街。商店街が2回入っているみたいだが、いいのかなこれは。あたまが頭痛みたいな感じね。

じぇ:英語と日本語が混じっているからいいんじゃないですか、わかりやすくて。商店街の名前にまでケチつけるようになると、生きるのが苦しくなってくると思います。

真鍋:そりゃそうだ、いいことにしよう、ブラボー、サンモール大塚商店街。

じぇ:どうやら、この商店街にはインドネパールパキスタン料理の店が多いですね。あ、バングラデシュ料理もある。

真鍋:では、さっそく入ってみよう、一軒目。

真鍋:これは美味いな、豆カレーが特に美味い。豆カレーはあまり辛くないから食べやすい。

じぇ:美味しかったですね、でクロニン田村の手がかりはつかめましたか。

真鍋:じぇーんは気がついたか、我々の座った席の後ろの席が空いていたと思うが、そこに店員が横になってスマホ見ながら昼寝していたんだ。なかなか、オリエンタルな感じでいいな。

じぇ:空いてる席で横になって休憩するなんて当たり前です。なにか問題でもありますか。私の国でも普通に空いている席で横になって休憩してます。

真鍋:日本国内ではあまり見かけない光景だったから、すこしびっくりしただけだ、気にしないでくれ。

じぇ:イエッサー。

真鍋:じゃあ、つぎに行こう。ここはどうだ、やっぱりステーキみたいな名前で、階段の途中まで行列ができているぞ、クロニン田村のターゲットはきっとここに違いない。

真鍋:ここのカレーは絶妙だな、さすが行列店。スパイスの香りが絶妙だ。ナンとライスが同時に付いているのも満足度が高い。

じぇ:じゃあ、ここに毎日通って、クロニン田村の動向を探しますか。

真鍋:それも悪くないが、大塚にはココナッツカレーの名店があるらしい、せっかくだからそこにも行ってみよう。

ということで、3軒目のカレー店に到着するクリムゾン真鍋とじぇーん。

真鍋:これは美味いですね。インドカレーではなく、日本風にアレンジしたココナッツカレーだが、香りがやたらいい。

じぇ:確かに、ココナッツミルクの味が濃厚な感じで、食欲をそそりますね。

じぇ:張り付きするターゲットはこの店にしますか…。

真鍋:いや、やはりクロニン田村の行動を考えると、やっぱりの店を根城にすると考えるだろう、ということで、一番の監視対象は2番目の店にしよう。

じぇ:さんせー、パチパチパチ。

しかし、カレー好きとしては大塚はパラダイスだな。

カレー星人の街って感じですか…。

クロニン田村の監視にかこつけて、大塚カレー巡りを楽しむクリムゾン真鍋。そういえば、例の世界の終わりみたいな分岐の日が残り6日に迫っている。お気楽にカレー探索をしていていいのか、クリムゾン真鍋。次回は、世界の終わり型分岐の謎が明かされるか。

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第31回:忘却の彼方にあるもの

クルムシ軍曹と訪ねた古民家カフェでの出来事、アラビアンジュエル大当たりを経て、大船でやるべべき教育者としての仕事を片付け、疲れて眠りにつくクリムゾン真鍋。そして…

真鍋:おや、もう22時か、3時間くらい昏睡していたようだ。

じぇ:お目覚めですか、マスター。随分とうなされていましたが…。

真鍋:夢を見ていた気がする、昔の夢だ。でもまったく記憶にない話だった。観光バスにのって日本中回るとか。

じぇ:記憶がないのに昔の夢を見るとは不思議ですね。ココ茶いかがですか、目覚めが良くなりますよ。

真鍋:それはいい考えだ、ココ茶を飲んで目覚めるとしよう。あれ、ココ茶って眠くなるお茶じゃなかったっけ。

じぇ:起きている人が飲むと眠くなりますが、眠い人が飲むと目覚めます。エビリファイもそんな感じでしょ、たくさん飲むと躁病に聞く。少なめに飲むとうつ病に効く、それと同じです。ココ茶を少量飲むとスッキリします。

エビリファイとは、躁鬱どちらにも効果がある、比較的最近開発された抗精神病薬である。商品名はエビリファイ、成分名はアリピプラゾール。「出典:近代芸無辞典より」

真鍋:エビリファイの件は良くわからないが、とにかく目覚めてきたよ、ありがとう。

じぇ:お出かけですか…。

真鍋:そうだ、ディア・ハンターに行ってくるよ、マスターに会えるかもしれない。

じぇ:お気をつけて、なにか運気の淀みを感じます。

じぇーんに見送られて、大船のホテルからホクユービルにあるカフェ、ディア・ハンターに向かうクリムゾン真鍋。

真鍋:大船観音、夜見るとまた更に威圧感がある、なんだか、世の中で起きることは全部知っているみたいな、心の奥を見透かされているような感覚だ。

ホクユービルの地下に向かう扉は半開きになっている。看板には本日は閉店しましたと表示。

真鍋:まだ23時なのにもう閉店したのか、それは残念。おや、誰かがいる気配がある。気にせずに入ってみるか…。

閉店の表示を無視して階段を降りるクリムゾン真鍋。店の奥の方で、ピンボールの音がする。長身の男性が、激しく台を揺すりながらプレイしているのが見える。

真鍋:おお、そこで左のターゲットを落とせばマルチボールだ、頑張れ。

クリムゾン真鍋の激励が伝わったのか、見事に左のターゲットを落とす男。その後のマルチボールも鮮やかにコントロールしてみるみるスコアが上がっていく。1000万点を超えた瞬間。

謎の人:今日はこれくらいにしといてやるか…。で、我らが心の故郷、ディア・ハンターにようこそ、クリムゾン真鍋。君が来るのを待っていたよ、そろそろ来る頃だと思って店は早めに閉店しておいた。今日は存分にピンボールを楽しんでいってくれ。

真鍋:エマちゃんから聞いたのかな私が来ることは…。

謎の人:もっと前の話だ、少なくとも数年経っていることは確かだ。俺の名前は鹿山、昔はゲーマー鹿山と呼ばれていた、クリムゾン真鍋にね。

真鍋:君とは前から知り合いだったのか、かすかにその感覚はあるんだが、具体的にどう関わっていたのか思い出せない、申し訳ないが…。

鹿山:気にすることはない、そういうものだからだ。それにはいろいろな理由が複雑に絡み合っているからクリムゾン真鍋が混乱するのも仕方ない。「時間のキセル」が発生しているだけだから、気にする必要はない。それに君が昔の記憶を一部無くしている事自体が俺が君をここで待っていた理由だからな。

真鍋:時間のキセル…。前後の記憶はあるが、中間の記憶がすっぽりと抜け落ちる現象かな、それなら今までも何度か経験している。

鹿山:隣の家に移動しよう、最近はそこが気に入って住んでいる。古い民家を買い取って倉庫代わりにしているんだ。

ホクユービルの階段を上がり、古びた門を開けると、昼間に見た古民家が目の前に立ちはだかる。

真鍋:ここに君は住んでいるのか、ゲーマー鹿山。

鹿山:住んでいるのは岡山の山奥だ、大船のここは別荘みたいなものだ。秘密の隠れ家と言ったほうが伝わりやすい。

鹿山がドアを開けると、そこには10台以上のピンボールが所狭しと並んでいる。

真鍋:なんだぁ、このピンボールは…、しかし、これらは動くんだろうか。

鹿山が壁についたおもそうなスイッチを上げると、突然あたりが光に包まれ、すべてのピンボールが息を吹き返し、光が躍動を始める。

鹿山:時期がきて仕事に区切りがついたら、俺は沖縄でバーを開く、昔からそう思っていた。そうして開いたのが君がさっき見たディア・ハンター。沖縄ではなかったが大船で開くことになった。で、どの台をプレイする、クリムゾン真鍋。

真鍋:せっかくだから、俺はこのフラッシュ・ゴードンを選ぶことにするよ。なんか、昔プレイした記憶がある。

そういいながら、心地よいBGMを聞きながらひたすらピンボールに興じるクリムゾン真鍋。すべてのターゲットを落とし、フラッシュ・ゴードンのテーマがかかった瞬間。

真鍋:思い出した、鹿山のことを。君とは数年間一緒に住んでいたはずだ。君の部屋には「1973年のピンボール」が無造作に置かれていた。俺はそれを拾い上げて読んだ。

鹿山:そこには、養鶏場の跡地にピンボールを集める男性の話が書かれていたはずだ。いまが、2023年だから、1973年からちょうど50年。俺は気になるマシンを見つけたらそれを引き取ってメンテナンスしてきた。ここにあるピンボールがそれだ。いつか役に立つときが来ると思ってね。

真鍋:思い出したぞ、君とは青年時代を一緒に過ごした、妙見山で初めて君と会った時のこと、福知山の松本旅館で久しぶりに出会ったこと、佐渡ヶ島のホテル大佐渡で一万円札を部屋の中で乱舞させたこと。どうしてずっと忘れていたんだろう。

鹿山:それが「記憶のキセル」だ。君は人類の歴史が始まって数千万年。我々が生きている時間はせいぜい数十年。この数十年に人類にとって、劇的な変化がおきた。エネルギー革命、情報革命、核のエネルギーを使い始めたこと。数千年の歴史の中でどうして我々が生きている数十年の間に、そのような大きな変革が起きるんだろう。おかしいと思わないか。

真鍋:そういえばそうだ、このスピードで世の中が変化していったら、そのうちに変化することがなくなってしまう。自分たちが特別に選ばれた時代に生まれてきたと考えるにはあまりにも都合が良すぎる。

鹿山:それを説明するのが時間のキセル、記憶の欠落だ。クリムゾン真鍋、君に起きている記憶の欠落は極めて正しい状況だ。

真鍋:記憶が欠落している間、俺の意識はどこにあるんだ…、眠っているのか。

鹿山:君は今日、ここに来る前に眠っていたはずだ、その間に、見たこともない夢を見たはずだ。それが、もう一つの世界で君が生きているってことだ。

真鍋:もう一つの世界…、パラレルワールドがあるってことか。

鹿山:パラレルワールド…。そこまで単純で安易な話ではないんだが、差し当たってそのように理解しても差し支えない。正式にはギズモって言うんだが。

真鍋:眠ると、もう一つの世界に行けるのか…。

鹿山:もう一つの世界で起きたことを見ることはできる、でもそれはもう一つの世界に行ったわけではない。行く方法は他にある。

真鍋:もしかして、ピンボールか…、ここに並んでいるピンボールはそのために集められていたのか。

鹿山:そのとおりだ、これらは扉なんだ、別の世界につながる入口と言ってもよい。君がこの数十年で様々な色の扉を見ただろう。君の好きな赤の扉もそれらの一種だ。

真鍋:残念がら、全く理解できない。赤の扉は友ヶ島にも実在しない。越前康介の夢が作り出した幻想のはず。

鹿山:君がデスクリムゾンを作ったのも、赤の扉のことを描いたのも、すべて歴史が必要としたからだ。おおっと、そろそろ時間だ、俺はギズモの世界に戻ることにする。また会おう。

そういいながら、ハングオンの筐体にまたがるゲーマー鹿山。ゆっくりとゲームをスタートさせる。そして、鹿山の姿が画面の中に消えた。

真鍋:確かにゲーマー鹿山のことは思い出した。だが、時間のキセルについては、理解できないままだ。

じぇ:大丈夫ですか、マスター。さっきからずっと独り言を言ってますが、なにか悩みでもありますか。

真鍋:大丈夫だ、俺の人生はずっと悩みと共にあったからな。

じぇ:そういえば、さっきニンジャ花咲から連絡があって、大船生活は今日で終わりにして、次の街に移動してほしいと伝言でした。なんでも、クロニン軍団に動きがあったらしくて…。せっかく大船、気に入っていたのに残念ですね。

まあ、そういうこともあるか。で、次の街というのはどこなんだ。

大塚…だそうです。

真鍋:わかった、では早速大塚に引っ越しを進めることにしよう。

あっけなく大船生活が終わり、次は大塚での生活に移行するクリムゾン真鍋。運命の分岐まであと27日。日本中を転々と彷徨うクリムゾン真鍋。大塚ではいったいどんな生活が待ち受けているのか…。

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